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景気後退に備え知っておきたい 9 つのこと
ジャレド・ フランツ
マクロ・エコノミスト
ダレル・ スペンス
エコノミスト

次の景気後退はいつ始まるのか


インフレ抑制を目的とした積極的な利上げが1年以上続くなか、景気後退がいつ始まるのかという質問を受けることが増えています。景気後退が差し迫っていると考えられた時期もありましたが、産業によって減速と回復の時期が異なるため、先行きは不透明です。実際に景気後退に陥ったとしても、2008年の世界金融危機などの典型的な景気後退と比べれば深刻なものとはならず、それに続いて力強く回復することが期待されます。


不確実性の高い局面に備えるために、私たちは過去11回の景気後退を含む70年以上のデータを分析しました。本稿では、景気後退に対する私たちの見解をまとめ、投資家の疑問に答えます。


1. 景気後退とは何か


景気後退とは一般的に、景気の拡大局面の後、GDP (国内総生産) が少なくとも2四半期連続で前年比マイナスになった場合を指しますが、それだけでは十分ではありません。景気サイクルの期間を測定するNBER (全米経済研究所) によると、景気後退は「経済全体に広がり、数ヵ月以上にわたって続く経済活動の著しい低下であり、通常は、実質GDP、実質個人所得、雇用、鉱工業生産、卸売・小売売上高などの指標に表れる」と定義しています。本稿で取り上げる景気後退の期間は、NBERの定義に従います。



ジャレド・フランツ  マクロ・エコノミスト。米国およびラテン・アメリカを担当。経験年数17年。入社以前は、ハートフォード・インベストメント・マネジメント・カンパニーにおいて国際マクロ経済調査ヘッド、ティー・ロウ・プライスにおいて国際経済および米国経済担当エコノミストを務めた。Forecasters Club of New York、National Association of Business EconomicsおよびConference of Business Economist会員。

ダレル・スペンス   マクロエコノミスト。経験年数31年。Phi Beta KappaおよびOmicron Delta Epsilonのメンバー。CFA協会認定証券アナリスト。全米企業エコノミスト協会メンバー。


過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。投資の価値および投資収益は減少することも増加することもあり、当初投資額の一部または全部を失うことがあります。本情報は投資、税務もしくはその他の助言の提供、または証券の売買の勧誘を意図するものではありません。

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