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ニューディフェンシブ:ディスラプター(創造的破壊者)が次のディフェンシブ銘柄に
アンディ・ バデン
インベストメント・ディレクター
キーポイント
  • 株価下落局面で耐性を発揮することは、長期投資の成功の可能性を高める
  • 従来型のディフェンシブ企業が構造的な逆風に直面する一方、より下落局面に強い「ニューディフェンシブ」企業が登場
  • ニューディフェンシブ企業の多くは、革新的な技術 (次世代インフラやコネクティビティを実現する部品・サービスなど) や新たなビジネスモデル(電子決済やデジタル化で高まるブランドなど) を有する

* ディスラプター:創造的破壊者。ここでは、従来の技術や企業の競争環境に破壊的な影響を及ぼす新たな技術やビジネスモデルを有する企業を指します。


ディフェンシブの意義が変化


2020 年の株式市場は、強い逆風に見舞われました。伝統的にディフェンシブとみなされてきたセクターは、もはやセーフヘイブン (安全な避難先) とは言えなくなっています。


例えば、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で大きな打撃を受けたエネルギーセクターは、原油需給の不確実性が高まるなか株価のボラティリティが高止まりしています。


対照的に、当初はボラティリティが高いと想定されたアマゾン・ドット・コムは、既に多様な事業を持つ巨大企業となっており、ステイホーム政策の恩恵もあって株価がディフェンシブな動きを見せています。


このような市場の変化を受けて、ディフェンシブ銘柄とは何かという議論が起こっています。


なぜディフェンシブ銘柄に投資するのか


株式投資の目的は、多くの場合、高いリターンを得ることです。しかし、市場の下落は不可避であり、長期投資を成功に導くには、そうした下落局面を乗り切り損失を最小限に抑えるよう注意を払うことが重要です。


下図は、下落局面の追随率 (ダウンサイド・キャプチャ) が長期リターンにどのような影響を与えたかを示したものです。指数のリターンがマイナスとなった月の追随率を 90%と仮定したポートフォリオは 1969 年 12 月末以降、指数の 2 倍以上の資産価値ないし累積リターンを達成したことになります。しかし、追随率を110%としたポートフォリオでは、指数の半分の資産価値しか得られませんでした。



アンディ・バデン    インベストメント・ディレクター、経験年数29年。現職以前は、インベストメント・スペシャリストを務める。入社以前は、ワトソン・ワイアット・インベストメント・コンサルティングに勤務。アクチュアリー協会認定会員。


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